すごいね

2004年9月24日 エッセイ
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 欽ちゃんの言葉。
                     
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 テレビにくる電話やハガキは苦情や抗議ばかりである、
 というのを受けて、

 「人や笑いって、                         
  『たのしいことをやってますね』
  という、そのハガキ1枚で、がんばれるんですよ。
  2枚あったら、2倍、がんばれるの。

  知らないどうしの人間が
  つながるというのは、やっぱり、
  怒ったところで『つながり』はないんです。

  怒ったとしても、運なんて来ないよね。
  テレビ局に『バカ!』と言っても、運は来ない。

  それよりも『すごいね』と感動したら、
  ディレクターが、
  『一度見に来ませんか?
   よろしかったら、出演者のサインもあります』
  と、つい言いたくなっちゃうよね。

  人が、人のために骨を折りたくなる瞬間って、
  そういうつながりから、なんですから。」

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 −欽ちゃんの言葉は、本当にぼくの胸の中を
  すっきりとすがすがしくさせてくれる。
  ぼくも、いつもそんなことを思っているんだけど、
  「そうなんだよね」って言ってくれる人が、
  周りには本当にいなくって。
  だから、失望の毎日。
  自分に対する自信ってやつが、
  日に日に削りとられていってる感じ。
  だけど、やっぱり、欽ちゃんはこう言うんだ、
  ぼくは欽ちゃんと同じ気持ちでいるんだ、
  そう思ったらそれだけで、
  ぼくはぼくが好きになれそうな、
  そんな感じがしてきたわけで。

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 「好きになるということが、
  何が大事かっていうと、
  子どもたちが、好きになると、
  その職業に就きたくなりますよね。
  結局それで、その産業が栄えてるんです。

  ぼく個人のことで言えば、思ったのは、まず、
  『欽ちゃんになりたい!』と
  子どもが言ってくれたらいいなぁ、ってこと。
  すると、みんなが笑いを好きになってくれる。
  たのしそうにやって、
  『この人、たのしそうだ』
  『なんか、ラクそうだな』
  そう思ってもらえればいいんじゃないか、と。」

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 −ぼくは、欽ちゃんになれるとは思えなかったけど、
  欽ちゃんのところで、
  いろいろと教えてもらいたいなあとは思っていた。
  それで、頑張ったら欽ちゃんに褒めてもらったりして。
  そんなのを夢見ながら、テレビの中の欽ちゃんを見ていた。
  仮装大賞に出場している人たちも、
  本当はみんな、優勝したいとかじゃなくて、
  欽ちゃんに「すごいね」って褒めてもらいたくて
  頑張って出てきてるんだと思っていたし。
  ん、やっぱり、ぼくは、欽ちゃんに憧れて、
  欽ちゃんみたいに
  みんなに好かれる存在になりたかったんだと思う。

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コメント

晶

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