:血の汗流してやっと手に入れたマイホーム。
 :駅から遠くたって、ローンが何十年続いたって、
 :これで一国一城の主を名乗れる。
 :そう、胸を張るお父さん。
 :そんな折、突如襲いかかる自然の脅威トルネード。
 :看板や標識が舞い飛ぶ中、あろうことか、
 :我が家の屋根が、飛んでいってしまった。
 :飛ばされて大破クラッシュする我が家の屋根。
 :我が家を守るため、あちこち補強して奮闘していた
 :お父さんは、それを見て突然唖然と動きが止まり、
 :依然暴風雨の中、やがておもむろに、
 :静かにひとり、しゃぼん玉を吹き始めるのであった。

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 そんなお父さんの心情を歌ったのが、この歌である。

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 「しゃぼんだま」

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 ♪ しゃぼんだま とんだ 

 ♪ 屋根まで トんだ

 ♪ 屋根まで トんで 壊れて消えた

 ♪ かーぜ かぜ ふくな

 ♪ しゃぼんだま とばそ

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 :もはや無表情で、ただしゃぼん玉を吹くお父さんだが、
 :暴風雨のなかでは、その行為さえも無意味である。
 :けれどもお父さんの目には、きれいな虹の彼方へと
 :とんでいく、無数のしゃぼん玉が映っていたのだろう。

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晶

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