liquid metal

2004年7月19日 エッセイ
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 重い。ヘビーだぜ。
 みぞおち から へそ にかけて
 何かの金属の塊が
 埋め込まれているようだ。
 何も食べちゃいないんだから、
 吐いてみたって 無駄なこと。
 両手の指で かきむしって
 胸をガバッと 開き裁いて
 つかみだして しまいたい。

 だめだ。
 こうしている間に、
 金属が溶けて
 液体になり、
 血管の中まで 入っていっている。
 血液が重い。
 metal blood だぜ。

 いっそ、こんな身体は
 全部 脱ぎ捨てて
 魂ひとつで
 軽く 飛び出すか。

 いや。
 重たいのは身体じゃない。
 そんなことしても
 何の意味もない。
 身体の重さなんて
 所詮は たかが知れている。
 本当に重たいのは
 身体じゃない。

 自分で 自分に
 スタンド攻撃しているんだ。
 念で自分を縛っているんだ。

 己の内側に 生みだした塊に
 身体と心が 支配されていく。

 どうせ、自分の内側に生みだすのなら、
 心臓に羽を生やすとか、
 胃壁をテフロン・コーティングするとか、
 もっと イキなこと
 やってみろってんだ。

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コメント

晶

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