真白な雪がふりつもる。
あらゆるものに均等に、
つもって全てをおおいつくす。

目に入るものすべてがまっしろになって、
見たくないものとかもみんな見えなくなって、
一面まっしろな世界を
調和のとれた、なんて美しい世界だろうと
そんなふうに思ったことがある。
このまま心の中にも雪が降り積もって、
醜い部分とか、嫌な部分とかみんな
覆い尽くして真白になればいい、なんて。

けれども最近は、
そうじゃないだろ?って、そう思ってる。

一面まっしろな世界は、
写真とかで見るととても美しいけれど、
実際その中にずっといると、
しきりに 目がチカチカしてくる。
なんだかとってもウソくさくって、
そんな世界を拒否して、必死に目が抵抗しているみたいで。
動きも感覚も、どんどんと鈍らされていく。
うわべが包まれているだけで、
本当はどこもきれいになんてなっていない。
そこで生活しているぼくたちには、
それがわかっているからだ。

だけど吹雪の中にいると、
視界も思考もぼんやりとしてきてしまう。

いかん、いかん、
このまま心の中まで雪にうずもれてしまっては。

雪をかけ。雪をおろせ。
たとえそれが墓穴であっても、
なんでもいいから、
掘って自分をあたためよう。
き たなくたって、みにくくたって、
むきだしのすがたが、本当のぼくだ。


−だけど(ルルルルー)、
 だれかに、うしろから、
 毛布をかけてもらいたい、
 そんな気持ちも、やっぱりあるよな。

コメント

晶

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